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UTI(尿路感染症)の家庭でできる治療法

UTI(Urinary Tract Infection膀胱炎もそれに含まれる)は、感染症の中で2番目に多いもので、全感染の25%を占めます。これは特に女性に多く、女性の半数が一生に一回はこのUTIになり、そのうち何度もなってしまう人もいます。そして、UTIの症状はとても不快です。

UTIの一般的な病院での治療法は、残念ながら今のところ抗生物質になりますが、大腸菌(UTIを引き起こす主な菌)は耐性を付けて、使うごとに抗生物質が効かなくなっていきます。

そこで、軽いUTIまたはその再発予防には、これから紹介するような家庭で出来る治療法をお勧めします。

まず、UTIの症状とはどのようなものでしょうか。


尿路感染症の症状

● 排尿時の痛み

● 排尿時の膀胱や尿道が熱くなるような感じ

● 頻尿、または何度もトイレに行きたくなるが、実際行くと少ししか出ない

● 筋肉痛

● 下腹部痛

● 疲労感、エネルギーの低下

● 濁った尿

● 赤や明るいピンク色の尿(血尿)、強い臭いのある尿

●(女性における)骨盤の痛み

● 尿失禁

●(高齢者における)精神の混乱やせん妄

 

UTIの原因・リスク要因は?

● 女性であること
女性の方が尿道が短いので、菌が膀胱に到達しやすくなります、実際、女性の半分以上が、一生に一度はUTIになり、女性の5人に一人が2回以上のUTIを経験しています。ちなみに、男性のUTIはそもそも少ないですが、なると深刻になることが多いです。

● 性交
ほとんどの女性は、性交後の尿に相当な菌が混じっています。体は、大抵24時間以内にそれらの菌を排除しますが、たまに残って感染を引き起こすことがあります。

● 避妊
殺精子剤やコンドームは、肌を刺激してその周りの組織に侵入する菌を増やします。

またペッサリーは膣内の細菌叢を変えたり排尿速度を遅くしたりするため、菌を増殖させてしまいやすくなります。

● カテーテル
カテーテルの中でバイオフィルムが生まれ、それが菌を増殖させて感染を引き起こします。

● 妊娠
UTIは妊娠と一緒に起こりやすいです(妊婦の2~13%がなる)。 原因は、妊娠に伴うホルモンの変化と、尿路の位置が変わることによるものとされています。妊娠中のUTIは、腎盂腎炎や早産、死産のリスクを高めます。

● 低下した免疫力や糖尿病
これらの疾患を持つ人は、体の菌に対する防御力が弱まっているため、UTIになりやすいです。

● 更年期以後の女性
エストロゲン不足が、菌の増殖に関係するようです。その点、外用のエストロゲンクリームは、体内のpHを下げるため、高齢女性が繰り返しUTIになりにくくするのに有効です。

 

UTIの一番の問題は、何度もなりやすいことです。実際、UTIになるほど、再発の可能性は上がっていきます。


UTIの従来治療法

UTIは普通、抗生物質や抗菌剤のような薬で治療します。しかし、(トリメトプリムのような)抗生物質は耐性菌を産みやすく、6か月以内にUTIが再発する可能性を高めてしまいます。加えて、抗生物質のその他の問題点は、良い菌も殺してしまうため、腸内環境へのダメージが大きくなります。また、抗生物質の使用は、カンジダ膣炎をも引き起こすことがあります。というわけで、抗生物質は、UTIが3日以内に治らなかった場合にだけ使うことをお勧めします。


UTIの自然な治し方

1. 水分をたっぷり摂る

一日を通じて水分をしっかり摂って、体内から常に悪い菌を排出するようにします。

 

2.頻繁にトイレに行く

体内で尿が滞留すると菌が増殖してしまうので、尿意を催したら我慢しないでその都度トイレに行くようにします。性交後すぐおしっこをすることも、尿道に侵入してくる菌を押し出す上で大切です。

 

3.正しく拭く

女性は、特に大便後に前から後ろに拭くようにします。

 

4.締め付ける服を着ない

尿道回りの通気性が悪くなって菌が繁殖しないようにするため、Gパンなどタイトなものを履かないようにします。

 

5.プロバイオティクス

耐性菌を作り出す抗生物質の代わりに、UTIの代替治療法として有望なのがプロバイオティクスです。病気につながる悪玉菌の増殖を抑えるには、善玉菌を増やすことが不可欠です。それには、サプリメントでコンスタントに摂ってもいいし、発酵食品を摂ることで補ってもいいです。

 

6.クランベリージュース

欧米では、『膀胱炎になったらクランベリージュースを飲め』という通説がありますが、これは実際に理にかなったことです。動物実験では、クランベリージュースが大腸菌のような最もUTIを起こす菌の増殖と定着を阻むべく作用した、ということでした。後で述べるD―マンノース(単糖類)も、このクランベリーに含まれています。ただし、この際に飲むクランベリージュースは無糖の100%果汁のものでないと意味がなく、無糖は泣く子も黙るほど酸っぱいです(笑)なので、ステビアなどで甘くしたらまだ飲みやすいでしょう。

 

7.ニンニク

つぶした生ニンニクの主成分の一つ、アリシンには幅広い抗菌・抗カビ・抗バクテリア作用があります。UTIを最も起こす菌である大腸菌や、カンジダ膣炎を起こすカンジダ・アルビカンスにも効くということです。

アリシンは、細胞を壊すことによって発生するため、つぶす、きざむなどして食べると効果的です。

また、油で調理するとアリシンの成分そのものが壊れにくくなるといわれています。

生のにんにくの場合、殺菌効果が強すぎて食べすぎると腹痛や貧血を起こしたり、腸内細菌を殺しすぎてしまうので、1日1片程度が適量となります。加熱したものの場合は、2~3片が適量です。

 

8.D⁻マンノース

Dマンノースとは、クランベリーやブルーベリーなどのフルーツから発見された単糖類の一種です。Dマンノースは他の糖類と異なってほとんど代謝されず、体内を通過する際、膀胱や尿道などに付着している有害な菌と結合して体外に排出する働きがあることから、泌尿器系トラブルのサポートに期待がよせられています。

アイハーブでは、こういう「D⁻マンノース、クランベリー、ビタミンC」がすでに配合された尿管の健康用のサプリメントがたくさん売られています:
https://jp.iherb.com/…/Solaray-D-Mannose-with-CranAct…/18960

 

9.ビタミンC

ビタミンCは、尿をより酸性にするので、大腸菌などの繁殖を妨げて免疫力を高めます。研究では一日100㎎を3か月間摂っていると、妊娠中のUTIが起こりにくくなることが証明されています。

 

10.UTIに効くエッセンシャルオイル

● クローブオイル

抗菌・抗カビ・抗ウイルス・抗炎症作用があり、痛みを軽減して治りを早めます。これを、2週間一日一回内服することができます。

● ミルラオイル

抗菌・抗カビ・防腐作用があり、古代から傷を治療したり感染を防ぐのにつかわれてきました。これを、温・冷両方の湿布に付けて外用で使えます。内服する場合は、100%ピュアの高品質なオイルを使ってください。

● オレガノオイル

強力な抗菌作用があり、UTIによく見られる大腸菌も退治します。実際、オレガノオイルは耐性菌をつくらせない、また副作用がないため、処方箋の抗生物質よりも優れています。

 

ここで、「症状を軽減するUTIレシピ」のご紹介です。

● オレガノオイル5滴を、ココナッツオイル(これも抗菌作用がある)大さじ1または生はちみつ大さじ1に入れて内服します。

● これを一日3回、症状が軽減するまで(または最高7日間)摂ります。

● 同時にプロバイオティクスを摂ることも忘れない。


UTIにおける注意事項

単純なUTIは、自然療法を使っても普通2、3日で症状が治まってきますが、重症のUTI、また何度もなるUTIは、抗生物質で治すのに7~14日間かかります。なりやすい人は免疫力の落ちた人、糖尿病患者、腎臓結石のある人、前立腺肥大の人、妊娠している女性です。それらの人たちはUTIを放っておくと重症化して急性腎盂腎炎にもなりかねませんから、速やかに病院に行き、尿検査を受けて医師の指示に従ってください。例えば、男性でUTIが再発するのは前立腺炎の特徴です。

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