▷ キーワード:植物の持つ「選択的毒性」
酵素は、体内の生化学的反応を刺激したり加速させる、天然のたんぱく質です。
酵素は、その多くが膵臓で作られますが、食べ物を分解して、血中に栄養素を取り込むのを助けます。代謝酵素は、新しい細胞を作ったり、血液、組織、器官内の傷ついた細胞を修復したりします。
ほとんどの代替医療の専門家は、消化酵素を摂ることの重要性を分かっています。これは、我々が歳を取るにつれてさらに重要になってきます。たいていの人は、酵素というものを逆流性食道炎とか、裂孔{れつこう}ヘルニア、胃潰瘍などの消化器系の問題がある人にしか必要ないと思っていますが、酵素は実はガンの治療には非常に重要で、軽く見られるべきものではありません。
酵素は、一つの物質を違う物質に変えたり、膵臓、肝臓、免疫機能をサポートしたりしているからです。
1900年代初めに、イギリスのジョン・ビアード博士はすい酵素がガン細胞をやっつけることを発見しました。1911年、彼はすい酵素がマウスにおいてガンの進行を止め、それが有効であることを実験で実証できました。数十年後に、テキサスの歯科医であるウィリアム・ドナルド・ケリー医師が彼の研究を知って、自身のガンをすい酵素を使って治し、そのすい酵素で他の患者たちも治し始めました。ニコラス・ゴンザレス医師は、ケリー医師の治療を見て大変感銘を受け、今日に至るまで、すい酵素を使ってガン患者を治療し続けています。
ガン細胞というものは、たんぱく質の膜に覆われて守られています。このタンパク質の膜が取り除かれると、ガン細胞はむき出しになり、体の自然な防御機構である白血球がガン細胞を殺すのに効果を発揮できるようになります。体がもし、ガン細胞を覆っているたんぱく質を通過してそれを破壊できないと、ガンは、増殖して体中に広がって(転移して)いき、体はその細胞が広がっていくのを阻止しようとするので、あちこちにさまざまな独立した腫瘍が出来ます。
しかし、もし化学療法や放射能療法――それは命や酵素を殺す治療ですが――をやっていると、それは体を破壊することですから、酵素で自身の自然治癒力を上げるということはほとんど効果がなくなります。消化器官は、生の食品を処理するように出来ています。生の食品は、それが一番熟れた状態で摂った場合、その中の酵素がその食べ物を上胃で30~45分間分解するのを助けます。食品に含まれる酵素は、その食べ物を消化しやすいように分解してくれるのです。そうすると、すい臓は酵素をさらに分泌します。
ほとんどの人は、この生の状態から程遠い食事をしていますから、酵素がかなり不足しているため、生化学反応の多くは大幅に妨げられています。これに化学療法と放射線治療が加わると、従来のガン治療でどうして結果がひどいことになるのか、その理由がここで分かるでしょう。
従来の腫瘍学でさえ、最も致死率の高い、薬の効かないタイプの膵臓ガンを治療する場合、この酵素療法を試みています。 マウスに、腫瘍の周りの堅固な構造を溶かすような分子を注射すると、標準の抗がん剤がより浸透して、ガン細胞を叩きのめせます。
この方法は、すでに臨床で行われています。酵素の作用とはそこなのです――ガン細胞を含めた、そこに属さない異物を崩壊させる。 酵素は、出くわした細胞を触り、感じ、それとコミュニケーションをしながら、健康な細胞と、欠陥のあるガン細胞との区別が出来るのです。
ロニ・デラズ博士の言葉:「体内に酵素があればあるほど、免疫防御システムが個別のガン細胞を特定できるチャンスが増える。ガンになる可能性が大きい人は、酵素を摂ることで、そのリスクを減らすことが出来るだろう。最高の結果を得るには、酵素療法をずっとやり続けられるべきだ。ガンになっている人は大量の酵素が必要だし、正常人はそれより少なくても大丈夫だ。
酵素とタンパク質は体内で行われるすべての化学的作用に必要とされる。細胞、器官、骨、筋肉、組織のすべてが、酵素で動いている。消化器系、免疫系、血流、肝臓、腎臓、脾臓、膵臓と同じように、あなたが見る、考える、感じる、呼吸する、これらの能力もすべて酵素に頼っているのだ。」
体がちゃんと機能するためには、あなたの摂るミネラルやビタミンすべて、そして体内のホルモンすべてが酵素を必要とします。事実、あらゆる代謝機能――あなたのスタミナ、エネルギーレベル、ビタミンやミネラルをうまく活用する能力、免疫機能――が酵素によって統治されているのです。
エドワード・ハウウェル博士は自著の「Enzyme Nutrition, The Food Enzyme Concept」の中でこう言っています:我々が調理された、酵素のない食べ物を食べる時、体は消化に必要な酵素を自ら作り出さなくてはいけない・・ この体の他の箇所から酵素を「盗んでくる」ことは、体内のさまざまな冠動脈性心疾患、糖尿病やその他多くの慢性難病の直接的原因になる。
人の寿命は、その人の潜在的酵素の消耗と直接関係している。そして、食品から酵素を摂り込むことはこの消耗する割合を減らすことになり、より長い、健康的な、生き生きとした人生につながるのだ。
(私は同じ理由で、犬や猫に市販のペットフード(ドライ・ウェットともに)だけをあげ続けることは良くないと思っています)
まとめ:消化酵素を日常的に補ってやることは、消化に必要な酵素をあげることになるため、すい臓(と体全体)の負担を減らす。また、長く、健康的な生活を楽しめるようになるため、自分の体に掛けられる最高の保険契約かもしれない。
★パイナップルに含まれるブロメラインが、副作用なしにガン細胞だけを殺す★
「選択的(細胞)毒性」という効果を発揮する自然化合物がいくつも発見されています。「選択的毒性」とは、健康な細胞や組織はそのままで、ガン細胞だけを殺すという意味です。
このタイプのガン治療は、知的で的は正確、ガンが治療されずに患者自身の体だけ痛めつけられて死を招くようなことはありません。
パイナップルの芯から抽出される酵素、ブロメラインはそのような成分の一つです。
医学誌に発表された研究では、ブロメラインは、動物実験でのガン治療で抗がん剤5-フルオロウラシルよりも優れているということです。(何も治療しない場合と比べて生存指標が263%)
さらに印象深いことには、ブロメラインは、動物自体にに何のダメージを与えることなく作用することです。一方で抗がん剤5-フルオロウラシルは、40年近く使用されているにもかかわらず、比較的成功率が低く、今までにも危険な記録跡が見られます。
(GreenMedInfoより引用:)
従来のガン治療を行っていた人が亡くなった時、単に患者のガンを「抗がん剤に耐性があった」とか、「珍しく進行の早いやつだった」として「犠牲者を責める」のは全く簡単である。しかし、実際はその抗がん剤の「選択しない性質」が、究極的に彼らの死を招いたのである。
選択的毒性は、自然界にある物質にしか見つからない性質である。どの抗がん剤も、この効果を真似るものはまだ開発されていない。ブロメライン以外に、正常細胞を害することなくガン細胞を殺すとして見つかっている他の自然物質例は:
▶ビタミンC:
ロナルド・ハニングヘイク医師は、これに関する15年にもわたる研究を行った。彼の細胞培養の画期的な研究は、ビタミンCががん細胞に対して選択的毒性を持つ、ということを証明した。
▶なすびエキス:
なすび、トマト、ジャガイモ、ピーマンなどに含まれるSolasodine rhamnosyl glycosides (BEC)とは、ナス科の植物からの抽出成分への正式名であるが、それは正常細胞に悪さをせずにガン細胞だけを攻撃する。なすびエキスのクリームは、特に皮膚がん治療に有効なようである。
▶ターメリック(クルクミン・エキス):
すべての自然な抗がん作用のあるものの中で、このスパイスは最も強力に選択的毒性を発揮するとされている。驚くことに、2011年にある医学誌に発表された研究では、ターメリックの主なポリフェノールであるクルクミンを投与されたマウスの脳腫瘍において、11例中9例に縮小が見られた。しかも、クルクミンが脳細胞の活動自体には影響しなかったということは、クルクミンは選択的にガン細胞だけをターゲットにしたということを示している。
▶ パパイヤ・エキス(Papain)
▶ Pancreatic Systemic Enzymes (膵酵素)または Proteolytic Enzyme (タンパク分解酵素)
注意: これらの酵素は、食間の空腹時に摂ること! そうでないと、消化にだけ使われて終わってしまいます。
(これらのいずれも、iHerb.com や Amazon.co.jp で入手可能を確認)
これらの自然な代替療法を、どなたか身近ながん患者の方に教えてあげてください。また、今は自分が健康だと思っていも、これらは将来のがん予防になりますので、知っておいて絶対に損はしません。
検診を受けて出来て間もないガンを見つけ出すことだけがガンを防ぐことではない、私たちが今日からできる、もっと大切なことがあります。
参考文献:
・http://drsircus.com/cancer/enzyme-therapy-for-cancer-and-digestive-diseases/
・http://articles.mercola.com/sites/articles/archive/2012/07/11/bromelain-enzyme-aid-cancer-treatment.aspx