
前回は犬のダイエットについて書きましたので、今回は猫について書きたいと思います。
猫は、犬と違って「完全な肉食動物」です。しかも、犬よりもずっと食については気難しいので、手作り食を作るには少し手ごわい相手です(笑)
猫のバランスのとれたローフード食については、本当は一冊の本が書けるぐらい言うことがあるのですが、ここはブログということで、出来るだけ簡潔にまとめたいと思います。(ちなみに日本では、この手の詳しい情報はネット上でもほとんどなくて驚きました。)
ネコ科の動物は、過去何千年も生食を食べてきました。猫が家庭で飼われるようになって、人がこの数十年、便利なドライフードをあげるようになってからでさえ、彼らは本能でネズミや鳥、トカゲなどを時に捕まえてきます。これは、彼らの体の構造自体が特に変容したわけではないこと、彼らのダイエットには、本来生食が最適であることを示しています。
実際近年の家庭猫は、皮膚アレルギーから腎臓病まで、さまざまな疾患を抱えています。本来猫の腸は水分を含んだ獲物を食べるように出来ているので、長期に渡って水分がたった20%のドライフードをあげ続けていると、腸は柔軟性を失い、消化のために自身の酵素も消耗してしまうのです。また、ウェットフードはまだドライフードよりはましですが、これも完全熱処理してビタミン・ミネラルを後から添加した「死んだ食品」になっています。
しかし、もしあなたが真剣に愛猫の健康を考えるなら、生きたネズミを毎回あげることは難しいにしても(^^;)最もそれに近い「人工のネズミ」を作ってやることが出来ます。それには、原料をそろえることと、たまの下準備が要りますが、あなたの猫を健康で幸せに長生きさせてあげることが出来るなら、それは十分意味のある作業ではないでしょうか?
では、実際の猫の生食レシピについて―。
その前に、いくつかの注意点です。
● 猫は、完全な肉食動物なので、 野菜や穀物は入れなくていいです。人間の食事のように変なクリエイティビティは発揮しないでください(笑)
● 猫の胃酸は人間よりもずっと強く、多少のばい菌にも大丈夫なように出来ています。(そうやって、多少腐りかけた肉を食べてもずっと生きてきました)ですから、それほど生食について神経質になる必要はないです。寄生虫を気にする人もいますが、寄生虫は大体消化器官(胃、小腸、大腸など)に住んでいます。それはあげないので問題ないし、筋肉である肉には棲んでいません。サルモネラ菌やその他の菌も、心配ならば、肉や内臓を3日間冷凍庫に保存すれば死にます。
● これは、肉のグラインダーがない場合のレシピです。理想的には、骨も砕けるミートグラインダーがあると生骨も含めて下さい。それから、猫ですから、猫が捕まえて殺しようのない豚や牛の肉よりも家禽類やウサギ肉の方がお勧めです。また魚好きの猫なら、この一部を魚、エビなどに置き換えてもいいでしょう。
● 猫の栄養欠乏は、症状として現れるのが人よりもずっと早いです。子猫では2~6か月中に、成猫では2~3年で現れますが、その時にはもう回復するのが難しくなります。 以下のサプリメントはオプショナルなんかではなく、「必要な」栄養素ですから、どうか飛ばさないでください。心配ならば、自分の獣医に相談したり獣医に動物の栄養士さんを紹介してもらって、あげようとしているレシピを見てもらってください。
● 犬猫の種類や年齢によって必要とされる栄養素は、実はほとんど変わりません。あれは、ペットフード会社の“ギミック(売らんかな商法)”ですから、あまり気にしなくていいです。
―基本となるレシピ―
注)これは、CKD(慢性腎臓疾患)の猫ちゃんには不向きのダイエットです。CKDの猫は、低たんぱく&低リンの食を摂る必要がありますから、ご自分の獣医に相談してください。
【原材料】
◆ 生の筋肉 1.4kg(鶏のもも肉やささみなど、出来ればオーガニックを)
◆ 生の心臓(鶏の心臓など。出来れば筋肉と同じ動物が好ましい)―― 400g
(もし心臓が手に入らないなら、その同じ分量を筋肉で補って、4000㎎のタウリンを加えて下さい)
◆ 生のレバー(鶏のレバーなど)―― 200g
(それが手に入らないなら、ビタミンA[40,000IU]とビタミンD[1600IU]を入れてその分筋肉も入れてください。でも出来れば本物のレバーを!)
◆ 蒸留水 2カップ (水道水は塩素などが入っているので使わないで)
◆ ボーンミール(園芸用のではなくヒューマングレードの)―― 大さじ3 (カルシウムとリンを摂るため。 理想的には骨がカルシウム;リンの比率から一番良いが、使った卵の殻をグラインダーやフードプロセッサーにかけても代用できる)
◆(味付けされていない)ゼラチン ―― 大さじ2(これも、原材料に骨が含まれているなら必要ない)
◆ 生卵の黄身 ―― 4つ(出来れば有機の放し飼い卵を)
◆ 生のGlandular (腺)サプリメント―― 4カプセル
(例えば Immoplex はこちら)
◆ サーモンオイル ―― 4000㎎
(液体のものではなく、カプセルのものを。カプセルは溶けるのでグラインダーに入れる時はカプセルごとを放り込こんでもOK 。サーモンオイルの必須脂肪酸は非常に壊れやすいので、週に2,3回はカプセルからエサにさらに添加して入れてやってください。冷凍でどれだけ失われているか分からないため。タラの肝油はビタミンAが多すぎて猫の体に害なのでやめて下さい)
◆ ビタミンE ―― 800IU(液体よりドライパウダーの方が扱いやすい)
◆ ビタミンB-50 ―― 200㎎(または4カプセル)
◆ ヨード添加された塩――小さじ1
(それがなければ、ケルプ[海藻]パウダー 小さじ½杯 + Dulse[同じく海藻]パウダー 小さじ½杯)
◆(オプショナル)オオバコの殻パウダー (Psyllium Husk Powder) ―― 小さじ4杯(またはオオバコの殻自体を使うなら小さじ8杯)
オオバコの殻は、あなたの猫を初めて生食ダイエットに切り替える時、また今までにドライフードを何年も食べてきて、胃腸が痛んでいる時に食物繊維を加えてやることで、便秘を防ぐ効果があります。ただし、食物繊維の摂りすぎで便秘になる猫ちゃんもいます。猫はみな違うので、あなたの猫をよく観察して加減してください。
注) これらの作ったものをすぐに使わずに一週間以上冷凍する場合は、冷凍時に失われる分を補うのにタウリンをもう4000㎎プラスしてください。タウリンは重要な必須アミノ酸なので余分に摂っても問題ないし、水溶性なので余剰分は流れるため、摂りすぎを心配する必要はありません。

うちの場合はこういうKitchenAidのアクセサリーでミートグラインダーにして行う
【作り方】
① 生肉類を包丁で細かく刻むか、ミートグラインダーにかける。
② 生卵の黄身とサプリメント類を別のボールに全部入れて、混ぜる。
③ それを一つのボールに合わせて混ぜ、アイストレーか、小分けできるZiploc®か容器に入れる。それがなければ少量ずつをラップで包んでいく。
④ すぐ使う分以外を冷凍する。
⑤ あげる前に、必ず温めるようにしてください。(猫は獲物の体温ぐらいのものを好むし、冷たい食品は消化不良を起こすから) 出来れば電子レンジを使わず、Ziplokに入れたものをお湯に浸けるなどして解凍してください。(電子レンジでやりすぎると生食の意味がなくなるので)

アイスキューブ用のトレーに入れて凍らせると、1回分ずつ使いやすい
【あげる量】
一般的に、成猫で一日にその猫の体重の2~4%分の分量をあげると良いです。その平均の3%をあげてみて、それで体重の増減を見て下さい。猫は気まぐれなので、全部食べる日もあれば、残す日もあって普通です。また最初あげても食べないようなら、鰹節などをかけて食欲をそそってみて下さい。あげる回数は基本一日2回ですが、猫が欲しがるなら3回でも4回でもいいです。
子猫は、成長のために大人の倍量が必要です。また、子猫は最低4~6時間ごとにあげるべきです。
→ あげるエサ量の計算機
どうですか? これは大変すぎ!と圧倒されましたか?
参考資料:
―http://www.wikihow.com/
―http://
―https://www.youtube.com/
―https://www.youtube.com/
(#BARF #猫の食事 #ペットフード #生食ダイエット #トンプソン)

