

皆さんは、まだこの言葉を聞いたことがないかもしれませんが、今日はこれについて特集してみようと思います。なぜなら、これは皆さんがまだ気づいていないだけで、でも実はリーキーガットやSIBO、自己免疫疾患とさえも関係あるかもしれない症状だからです。
人は、自身にアレルギー的な症状が出ると、ああ、アレルギーだ!と思って抗ヒスタミン剤を買いに走ったりします。また、医師も食後の鼻水や皮膚のかゆみ、頭痛を当然のように「食品アレルギー」のせいにしてきました。しかし、そんな患者にIgEアレルギー仲介反応テストを施しても、陰性と出たりします。その場合、この今からご説明する「ヒスタミン不耐症」である可能性があるのです。
この疾患に気づいている医療従事者は今のところ非常に少数ですが、患者数の増加を見ていると、これが近い将来次の ”ホットな健康テーマ” になる可能性は高いと思います。
今のところ、ヒスタミン不耐症に苦しんでいる人は少なくとも人口の1%(アメリカの場合)で、その80%が中年女性と言われています。
本人にも医師にも気づかれていない場合が多い理由は、それがアレルギーからくる症状に酷似していること、またそれによって引き起こされる症状が非常に多岐に渡るからです。ですから、実際の数はもっとずっと多いかもしれません。
では、そもそも、「食品アレルギー」と「食品不耐症」の違いは何でしょうか?
食物不耐症は、食物アレルギーと同じように、特定の食品に対する拒否反応を起こします。ただし、食物アレルギーは免疫系が直接引き起こす反応であるのに対して、食物不耐症は消化器系が引き起こす反応であるため、抗体は関係しません。簡単に言うと、ある食物を分解するための酵素が不足していたり、食物中の化学物質を処理 できなかったりするために、食べた物を消化できないのです。例えば、乳糖不耐症は、乳製品中の乳糖を分解する酵素を腸が作り出さないために起きます。
抗体が作られるわけではないので,食物不耐症の症状は、その食物を初めて食べた時から現われます。食べる量が関係する場合もあります。少量だと大丈夫でも、ある程度以上の量だと症状が現われるのです。この点が食物アレルギーとは異なります。深刻な食物アレルギーの場合は、少量であっても命を脅かすような症状が出ます。
食物アレルギーの症状としては、かゆみ、じんましん、のどや目や舌の腫れ、吐き気、嘔吐、下痢などがあり、悪くすると血圧低下、めまい、失神、心停止を起こすことさえあります。アナフィラキシー反応の場合は、症状が急激に悪化し、死に至ることもあります。
食物不耐症の症状は一般に、重度のアレルギー反応の場合ほど深刻ではありません。症状としては、腹痛、膨満感、ガス、胃けいれん、頭痛、発疹、疲労、倦怠感などがあります。不耐症を引き起こす食品としては、乳製品、小麦、グルテン、アルコール、イースト菌がよく知られています。
【ヒスタミンってなに?】
ヒスタミンと聞くと、アレルギー反応を思い起こす人が多いと思いますが、普通の環境下では、3つの重要な機能を果たす、必要不可欠で生体に広く分布しているアミンの一種です。
ヒスタミンとは主に:
● 神経伝達物質ーー神経システムの中で一つの神経から他へと伝えていく
● 胃酸の構成物質ーー食品を分解する
● 炎症仲介物(炎症を引き起こしたり仲介する化学物質)ーー何か異物が入ってきたと認識したときは、白血球がすぐに駆け付けられるように血管を拡張する
これらは生命維持に不可欠な役割です。しかし、ヒスタミンレベルが高くなりすぎるときに、QOLを脅かす、または死に至るような深刻な事態になりえるのです。
そこで、体内にはヒスタミン値を下げる二つの主な酵素が備わっています。一つは中枢神経系(CNS)でヒスタミンを処理するHMT(N-メチルトランスフェラーゼ)。もう一つはDAO(ジアミン・オキシダーゼ)で、これが摂った食品に含まれるヒスタミンを分解する役割を担っています。
この場合は、ヒスタミン値を下げるこのDAOがうまく作動しないことで、今日見られるようなヒスタミン不耐症が多数起こっているのです。
DAOはさまざまな要因に影響を受けまして、内的・外的両方のきっかけで引き起こされます。
● DAOは消化器系疾患があると分泌量が減る。
● 特定の薬(処方箋と市販薬どちらも)がDAOをブロックしてその生産を妨げていることがある。
● 普通は体に良いと思われている食品の多くが、ヒスタミンを多量に含んでおり、それが機能不全につながっている。
● 食品の中にはDAOをブロックするものがある。
また、それ自体はヒスタミンを含んでいないが、体内でヒスタミン生産を促す食品もあり、それもさらに厄介です。ヒスタミン生産が続いたりヒスタミン豊富な食品を食べる一方でDAOがブロックされるほど、患者の症状はひどくなります。

【ヒスタミン不耐症の症状】
体が分解できる能力を超えた、異常に高いヒスタミンレベルに達するとき、実にさまざまな症状が起こります。これらの多くはアレルギー症状に似ているので、このような反応が起こったらヒスタミン不耐症かどうか注意深くチェックしてください。
● 腹痛
● 生理不順
● 不安
● 呼吸困難
● 結膜炎
● 眠りに入りにくい / 興奮状態
● 消化不良
● 眩暈や立ちくらみ
● 疲労感
● のぼせ
● 頭痛・片頭痛
● 胃酸の逆流
● 高血圧
● 低血圧
● 痒み
● 吐き気・嘔吐
● 鼻づまり
● 副鼻腔炎(蓄膿症)
● くしゃみ
● 頻脈
● 体温調節の異常
● 組織のむくみ/炎症
● 蕁麻疹
このように、実に多岐にわたった症状が出るため、患者さんはヒスタミン不耐症と分かるまでに別の疾患と診断されることも多々あるようです。そして多くの場合、人は普通健康的で栄養のある食品と考えられているものを食べ続けますし、生活にすぐに差し障るような障害は生じないため、症状はさらに悪化の一途をたどったりします。実際、正確な診断に至るまで、時間がかかるケースが本当に多いですから、これは患者にもかなりストレスのたまる過程と言えます。
【ヒスタミン反応の原因】
いくつかの一見関係ないような要因がヒスタミン不耐症につながっています。
1. DAOの遮断
DAOが遮断されることで、体内で合成されたヒスタミン、または食品に含まれるヒスタミンに対処する酵素が足りなくなります。食品の多くはヒスタミンを多量に含んでいますから、DAOが少ししかない人は、不耐症的な症状が出てきます。
2.消化器系疾患
例えば:
● グルテン過敏症
◎ リーキーガット症候群
● クローン病
● 潰瘍性大腸炎
● IBS (過敏性腸症候群)
◎ SIBO (小腸内細菌異常増殖)
細菌の異常増殖が、未消化の食品からヒスタミンを生産し、DAOをもってしても減らせない → 消化器系が悪い人は、同時にアレルギー持ちの人が多い
3. UV光線
UV光線もヒスタミン放出の引き金になるようです。研究では、不安・鬱や統合失調症のような精神的治療に関係する処方箋に入っている物質(フェノチアジン化合物)によって促進されるようです。その他にも、DAOに直接・間接的に影響する市販薬や処方箋は数多くあります。下に挙げたような薬を飲んでいて、繰り返し「アレルギー的」症状が起こる患者さんは、ヒスタミン不耐症かどうか調べた方がいいでしょう。
● 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) --バファリンA®やノーシン®、ロキソニン®のような解熱鎮痛薬
● 免疫抑制剤 -- エンブレル、 プラケニル, ヒュミラなど
● 抗うつ剤、抗精神薬 -- プロザック、ゾロフト、イフェクサー、サインバルタなど
● 抗ヒスタミン薬 -- ベナドリル、アレグラ、ジルテック (抗ヒスタミン剤で、ヒスタミン不耐症になるという皮肉!)
● 不整脈治療薬 -- ジルチアゼム、ノルバスク、プロプラノロール、メトプロロールなど
● H2ヒスタミン・ブロッカー ーー ファモチジン、ザンタック、シメチジン(タガメット)など
【ヒスタミン不耐症の対処の仕方】
ヒスタミン不耐症が後天的理由で起こっているなら(例えば、ある特定の薬でなど)診断・その改善は比較的簡単です。しかし、その他の原因とその発症後の管理はそんなに簡単ではありません。DAOレベルを調べる人もいますが、その検査はどこでもやってくれるわけではありません。
そこで、自分がヒスタミン不耐症だと疑われる場合にやれる対策4つをここに挙げてみました:
1. エリミネーション・ダイエット
まず一般的な、万人向きのできることとして、エリミネーションダイエット(除去食餌法)があります。それは、ヒスタミンが多く含まれる食品すべてを、1~3か月間食事から排除して、症状が改善されるか見ます。これらの食品は、その後徐々に再導入して、体の反応を見ます。
2. DAOサプリメント
もう一つ、多くの患者が好むのは、単にサプリメントを毎日摂ってDAOレベルを上げることです。しかし、現在出ている商品で上げられる数値は、良いものでもまだまだ低いし、それに安くもありません。それでも、食品除去ダイエットや検査などの煩わしさなしに生活の質を上げられることは利点です。
3.低タンパク質ダイエット
ヒスタミンはアミノ酸からつくられており、アミノ酸はたんぱく質に由来しますから、たんぱく質の豊富な食品(消化に時間のかかる)は最終的にヒスタミンレベルに影響します。加えて、ヒスタミンレベルは食べものが腸内でとどまるほど上昇し、それが細菌に餌やりして、この悪循環が続きます。ですから、たんぱく質を避ける方がヒスタミン不耐症を持つ者にとっては、無難なのです。
4.低ヒスタミンダイエット
高たんぱく質食品を避けた方がいいだけでなく、以下の食品もヒスタミン不耐症を悪化させる可能性があります:
● アルコールやその他の発酵ドリンク
● 柑橘類すべて--オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツなど
● 食品着色料や保存料を含んだ食品すべて
● ベリー類 -- 生、冷凍、缶詰
● チョコレートとココア
● ドライフルーツ
● 発酵乳製品 (チーズ、ヨーグルト、バターミルクなど)
● 発酵食品(漬物、ザワークラウト、納豆など)
● 時間の経過した肉
● 加工したり燻製・発酵した肉
● キノコ類
● 魚介類 -- 貝や魚(生、冷凍、缶詰、燻製)
● ほうれん草
● スパイス(カレーパウダー、カイエンヌ、チリ、クローブ、シナモン、ナツメグなど)
● お茶
● トマトーー 生、缶詰め、ピューレ、ソースも
● 酢、ケチャップ、マスタード
● イースト
ここで注目すべきは、一般的に健康的だと思われている食品の多く(発酵食品、一部の野菜・果物など)がこの「避けるべき食品リスト」に入っていることです。
【低ヒスタミン・ダイエットで摂っていい食品】
ヒスタミン不耐症を抱える人は、ヒスタミンが豊富な食品を避けるだけでなく、DAOを遮断する食品、ヒスタミン合成を促す食品も避けなくてはなりません。そうなると 食べていい食品がかなり限られてきます?
ー OK食品 ー
● 新鮮な魚
● 調理されてすぐの肉
● 卵(白身がヒスタミン放出につながる人もいますが)
● 新鮮な果物(リンゴ、メロン、グレープ、キウイ、マンゴー、ナシ、スイカなど)
● 新鮮な野菜(ただし、アボカド、ナス、ホウレンソウ、トマト以外)
● (混ぜ物なしの) ピーナッツバター
● 乳製品の代替 --アーモンド、ココナッツ、ヘンプ、ライスミルクなど
● (調理用に)オリーブオイル、ココナッツオイル
● 葉物ハーブ
● ハーブティー

・・・といろいろな資料を調べながら、巷で言われている「ヒスタミン不耐症」に関する一般論をここまで書いて、何かおかしいのではないか、と思い始めました。こんなにいいと言われる食品がアウトっておかしいし、その数が多すぎる。
ということで、ここからまた一般論とは違った方向で調べてみました。そうすると、
まったく画期的な新説では、ヒスタミン不耐症の原因は以下の5つということです:
1.重金属汚染
2.胃酸が十分出ていない、または酸性度が低い
3.圧倒された肝臓
4.腸の健康の悪化
5.病原菌
ヒスタミン不耐症をおこしていたのは・・ 高ヒスタミン食品でもない。おかしくなった自分の自己免疫システムでもない。
つまり、結局はリーキーガットやSIBOに根本原因があるんですね。ですから、それらを治すような食生活をしていたら、自然とヒスタミンもしっかりと分解されて、腸外に漏れ出さないから、体内をぐるぐる巡らなくなる。そうすると、やれこれは高ヒスタミン食品だ、やらヒスタミンを生産させる食品、とかそれはDAOをブロックする食品だ、などといちいち頭で考えて避けなくてもよくなるわけです。
ということで、治す過程で、そういう食品をとりあえず対症療法的に避けるのはいいと思いますが、最終的にはヒスタミン不耐症を改善するには、根本原因である腸や肝臓を治しましょう、ということです。
そのためには、一定期間は乳製品、卵、小麦、大豆、コーンなどの穀物を避けて、低たんぱく・低脂肪で栄養のぎっしり詰まった食品(果物、葉物野菜など)を摂ることを心掛けてください。また、いわゆる「リーキーガット治療プロトコル」に従いながら、それによいサプリメント(プロバイオティクス、消化酵素、解毒ハーブなど) も摂っていきます。
そうすると、リーキーガットやSIBOも治ってきて、それと同時にヒスタミン不耐症も不思議と消えてなくなっている、と思います。
ー参考資料ー
– https://draxe.com/histamine-intolerance/
– https://www.youtube.com/watch?v=u1hPXQ6X7S0&t=60s
– https://pineheath.exblog.jp/23598940/
– https://www.youtube.com/watch?v=aisvdSuty7U&t=1s
